昨年末に行われたTシャツコンペで、当事業所の利用者Mさんのデザインが入賞しました。
Tシャツのデザイン募集テーマが3種類あり、その中で2種類のイラストデザインが採用されました。
「ブドウの木と木の実をきつねが取ろうとしている」、「タオルとぬいぐるみの」というテーマです。
先日、入賞したデザインがプリントされた製品をお持ちいただきました。
きつねのデザインは、生地に葉っぱが入ったロングティーシャツにプリントされ、くまのぬいぐるみのデザインはグレーのロングTシャツと白の半袖Tシャツにプリントされていて、デザインの雰囲気と生地の相性も素敵な仕上がりです。
~デザイン作者・Mさんにインタビュー!~
Q.どのようなイメージでイラストをデザインしましたか?
A.くまのぬいぐるみのほうは、英文字にかかれている「TRANSITIONALOBJECT」…愛着をもち、触っていると落ち着くようなもの…をイメージしてデザインしました。
Q.デザインをするうえで、こだわったポイントなどはありますか?
A.どのような色の生地にプリントされるかはわからなかったので、より汎用性が高くなるように、そして遠くからでも目立つようなはっきりとした色合い、デザインを意識しました。
今回、私たちが所属するような障がいをもった人が働く事業所向けのTシャツデザインコンペを企画してくださったのは、(株)Syntime(シンタイム)の齋藤さんです。
「カントリーサインのようなデザインがとてもよかった」「ポップで、考えていたイメージに合っていた」と講評いただきました。
製品となったTシャツは、アメリカ買い付けのオンリーワンな古着にプリントしていただいたものでした。生地がしっかりしていて厚みがあって、これなら何回洗濯してもヨレなさそう。
齋藤さんは高校時代からずっと古着がお好きだったそうで、Made in Tahitiのものや、古着界隈では名の知れた生地を選んで贅沢に使用し制作してくださいました。
こちらにお持ちいただく前に、ご友人の方たちに実際に着ていただいた写真も見せてくれました。
やはり、Tシャツは着てもらってこそですね!
現時点ではまだ試作段階で一般向けに商品化はされていませんが、来春頃にまずはPOP-UPで販売したいと教えてくれました。
オシャレでひらけた場所…例えばPARCOやカフェ併設の江別ツタヤなどで、若い世代の方たちに手にとってもらえたらうれしいと語ります。
齋藤さんは、先日までは病院のデイケア等で障がいをもった利用者たちと関わる仕事をしていて、そこではイラストやアートの才能をもっている方がたくさんいらっしゃるものの、何かを制作してもそれぞれご自分の中だけで留まってしまっている状況をよく目の当たりにしていたそうです。
デイケアや作業所に通うのも困難な方や外出が難しい状態だけど、自宅でならば制作活動はできる、という人もいます。
そこで、齋藤さんがそういった人たちの作品を世の中へ発信して販売し、利益を作者へ還元することで、間接的に障がいをもつ人たちの社会参加の窓口になれたら。という思いで今の事業を始めたという志をおもちでした。
ちなみに、同じデザインで作成いただいた2種類のステッカーは、なんとスウェーデンでつくったものだそう。きつねデザインのほうは曲線をカットする「ダイカット」で作成し、ステッカーの下部にはSTREAMLINEの英字がぴったりです。
もし今後、なにげない日常の中で私たちの作品グッズや齋藤さんが販売されているところを見かけましたら、ぜひお手にとってご覧いただけたらと思います。
「PSYCHOSOCIALSHOP」
シンタイムの齋藤さんが更新されているインスタグラムでは、このほかきつねとくまデザインの「缶バッジ」の写真なども見られます♪